big fan of 2000年代Hiphop

持っているCDと雑誌を管理するための記録ブログです。

Tom Brock "There's nothing in this world that can stop me from loving you"

 Hiphopを好きになって良かったことと言えば、サンプリングという手法を通して昔の名曲に出逢うことは筆頭に挙げられると思います。その他にも種々のストリートダンスに興味をもったり、ラップに関心がある人はそこで語られる話の理解を進めるためにも、アメリカやアフリカンアメリカンの過去の歴史と今現在の社会情勢にもアンテナを張って知見を高めたりと、人それぞれ良い副産物があると思います。

 僕の場合Hiphopに出逢って一番良かった、またはHiphopのどの面に一番強い関心があるのかを考えてみると、自分の思春期にリアルタイムで流行っていた音楽だけでなく、昔の音楽を知りたい・聴きたいという姿勢を作ってくれたことだと思います。

 これはもちろんHiphopミュージックのサンプリング文のおかげなのですが、ただ音楽を聴いていただけでは中々ディグ精神は培われないと思います。自分だけの力では決してこうしたリスニングスタイルは定着しなかったでしょう。

 では何がいったいこのようなリスニングスタイルの構築に影響を与えたのかと言うと、それはズバリ、今はもうほとんどなくなった「音楽雑誌」です。具体的に言うと「bmr」と「BLAST」の2誌で、後者に関しては特に僕は後期の、タイトルが全て大文字になってからがすごく好きで、2007年三月発売号を最後に休刊してしまった時は大きな衝撃を受けると同時に、大きな悲しみに襲われました。(一番悲しく悔しいのは編集長並びに、編集の方々、つまり制作スタッフでありますが。)

 この2誌のおかげでサンプリングソースに興味を持つようになり、より豊かな音楽鑑賞スタイルを身に付けることができました。本当に感謝しております。今でも家宝のように子供部屋おじさんである僕の勉強机(勉強はロクにしないですが)の本棚にぎっしりと並べております。この光景を見るとまるで2000年代半ばの写真と思われるかもしれませんが、まごうことなき2023年、令和5年の光景です。ちなみに大好きな雑誌なのでB-BOYスタンスを発揮して二枚買いならぬ二冊買いです。 

bmrも2冊づつあります。

 そして、本日のタイトルにもなっているTom Brockの"There's nothing~(長いので割愛)"はJAY-Zの"Girls~(繰り返しなので割愛)"のサンプリング元で、数ある元ネタの中でもマイベスト五指に入る名曲です。


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 元ネタがこれだけ素晴らしい&贅沢使用のためどう転んでもJAY-Z曲は良い出来になるだろっ、と思われがちですが(僕もそう思いますが)、何気にJust Blazeによる絶妙な切り貼りワークが元曲とはまた違った甘酸っぱさと狂おしさを生み出していると思います。


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