big fan of 2000年代Hiphop

持っているCDと雑誌を管理するための記録ブログです。

Trae 「Losing Composure」

 bmr誌のレビューにて大変評価の高かった本作を買ったのは高校生の頃で、もう15年くらい前になるのですが、当時もかなりハマったのですが、久しぶり聴いて改めて良い作品だと思いました。

 Traeの低音高速ラップがカッコイイのはもちろん、それ以上にトラックの良さとフックを担うシンガーがみんなとても良いんです。Billy cook、Shyna、Russell Lee、Z-ROの歌が哀愁に満ちていてアルバム全体の切ない雰囲気を形作っています。

 Traeの凄いと思う所は、とにかく多作であるということで、僕は寡作でパーフェクトなモノしか出さない人よりも、とにかく出来たらジャンジャン成果物を出してくれるタイプが好きです。人の好みなんて千差万別で、何が良くて、何がイマイチかなんて誰も分からないと思うので、出せばとりあえずヒットするチャンスはゼロではないのだから何でもいいから曲ができたら出してほしいです。実際完璧主義で知られるDr Dreの正式にリリースに至らなかった曲を聴くとイマイチな曲が多いですが、それも僕はあのDr Dreでもイマイチな曲がいっぱいあるんだなぁと変な意味で安心&人間味を感じられて、そうした試行錯誤を繰り返して生み出された傑作群をそれまで以上に大切に聴くようになりました。

 


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性急でドラマチックなトラックに激しいBilly Cookのヴォーカルがぶつかった、とても

熱い1曲。


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 こちらは上記と同じ組み合わせながらも、ベクトルがより哀愁に向かった、アルバムのハイライト曲。


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 こちらは西海岸のAhmadというラッパーが94年にヒットさせた曲をモチーフにしたであろう、哀愁味に溢れた逸品。切なさの中に暖かみもあって聴くと遠い目をしてしまいます。


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 こちらの曲は何かのオムニバスに入っていてTrae曲の後から知ったのですが、ヒットしたのも納得のとても味わいのある曲です。まったりとした味わいがWarren Gの"Regurate"に似ていると思います。