big fan of 2000年代Hiphop

持っているCDと雑誌を管理するための記録ブログです。

雑記(Duetソングについて)

 Vibe Magazine2007年2月号の表紙はCiara。Newアルバムの発売に合わせての表紙&ストーリー仕立ての記事あり。表紙には「New Music New Body No Bow Wow」の文言があり、彼女の心機一転、ステップアップの様子が見て取れる。この記事はBLAST誌2007年4月号に邦訳版あり。

 他の記事はUGKの復活アルバムの制作過程や二人の心境を含んだストーリーものや映画「Hustle & Flow」のテーマソング「Hard Out Here For A Pimp」のフックを劇中で担当していた女優のTaraji P. Hensonや男女混合グループのCrimeMobの記事、ネイティブタン特集、名Duet曲ランキングなど。

 今までDuetって男女二人で歌ったものだと思っていたが、調べたら性別は関係ないそう。この特集では同性によるものとして、The Game&50Cent"Hate It Or Love it"、Big Pun&Fat Joe"Twinz(Deep Cover '98")、Warren G&Nate Dogg"Regulate"、2PAC&Snoop"2 Of Amerikaz Most Wanted"、Nas&AZ"Life's A Bitch"、Dr.Dre&Snoop"Nuthin' But A G Thang"、JAY-Z&The Notorious B.I.G."Brooklyn's Finest"がランクインしている。どの曲も名曲中の名曲だけど、特に好きなのは"Regulate"と"Brooklyn's Finest"かなぁ。

 前者は役割分担のキッチリ感とPVが好きで、後者は跳ねたカラフルなトラックと、同様に跳ねたカラフルな二人のラップにノリノリになっちゃいます。いやでもここで挙がった曲は全部メチャカッコよくて、甲乙付け難いとはまさにこのことです。

 私的にDuet曲を挙げると、ABNの"Miss My Dawg"です。アルバムではトラックが替わっていますが、先に発表されたロニー・リストン・スミスの"Garden Of A Piece"を使ったヴァージョンが美しくもの悲しいトラックと二人の哀感たっぷりの歌が合っていて心にグサッときます。金銭面か二人の歌詞に問題があったのか原因はわかりませんが、トラックが差し替えられたのはとても残念です。Z-ROとTraeのコンビでは「One Night」、「Everyday」、「No Help」等も最高です。

 他には「それはDuetじゃないだろ。」と言われそうですが、フックの掛け合いと渋くて華やかな(?)トラックが癖になるファレルとGwen Stefaniによる「Can I Have It Like That 」です。これは実際には一緒にスタジオに入って録音したというよりはGwen Stefaniが歌だけ送ってきた、みたいなインスタントな作りを感じさせる曲ですが、すごく好きです。正直Neptunesによる曲って個人的にピンとこないのですが、この曲はグッときました。2005年の冬頃にラジオからこの曲が流れてきて気に入って、ファレルのアルバムを楽しみに待っていたものの、すごく延期して結局出たのは翌2006年夏、というのも思い出深いです。


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 Midnight感のある落ち着いたビートに、リラックスしたWarren Gのラップとスムーズでよく伸びるNateの歌唱がたまりません。とてもメロディアスな曲なのでラップに馴染みが無い人にもオススメできる1曲。実際に僕はラップと歌の融合した曲が流行っていた2000年代入門&育ちのなので、こうした構成の曲が性に合ってます。


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 まずOhio Playersの"Ecstasy"使いのトラックがカッコイイことこの上ない上に、二人のラップとホームボーイの掛け声もバッチリはまった、隙が見当たらないHiphop。また、以前別の記事でも書きましたが、サンプルもとの曲が本当に良い曲です。

 


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 ビッグパンのラップの早口&詰め込みっぷりが凄すぎて、もはやこれネイティブでも何言ってるか聴き取れないのではと思うのですが(特にドゥルドゥル言ってるところ)、元から歌詞がこれっぽっちも聴き取れない僕にはシンプルにヤバいフロウという印象です。こーいうのをライムアニマルと言うのでしょうか?

 ちなみにこれを聴いて、「アレ?、本家本元の"Deep Cover"はなんでランクインしてないのだろう?」と思ったのですが、おそらくVibe側としては同じ組み合わせが重複するのを避けたのだと思います。(Dre&Snoopは"Nuthin' But A G Thang"が入っているので。)


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 「ザ・Death Row」といったサウンドの、不穏で、危ない雰囲気がプンプンする本曲は、ダズプロデュースで2PACとSnoopという豪華な陣容のデンジャラスソング。 


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 2000年代Hiphopとして唯一ランクインした本曲は、後に仲違いするものの、ここでは最高のコンビネーションを見せています。二人で分け合ったフックの勇ましいメッセージはクラシックの風格を十分感じさせます。PVも暖かみがあって、それまではゲームには恐い印象しかなかったのですがこれを見てすごく良い印象に変わりました。

 ただ、この曲をクラシックたらしめている一番の要素はやはりトラックにあると思います。疾走感溢れた激ソウルフルなトラックを手がけたのはCool&Dreで、この曲が彼らのベストワークです。元ネタ自体もほんとに良い曲で、70年代って音楽的にすごい時代だったのだなと思います。


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 この曲が収められている、94年リリースのNasの1stアルバム「illmatic」については、2004年からHiphopを聴き始めた僕が初めて買った90年代の作品です。きっかけは当時毎月買っていたHiphopファッション雑誌の「411」にとても力のこもったフルカラーのクラシックアルバム選特集があり、そこで特に高く評価されていたのが本作で、kanyeの"Diamonds From Sierra Leone"の500円シングルと共に10周年記念の、ジャケットがモノクロカラーでボートラが追加されたものを購入しました。

 すごく評価が高かったので、とても期待して聴きはじめたものの、当時のゴージャスでクリスピーな音像のHiphop大好き高校生の僕にはとても地味に聴こえ、正直、「えっ、ナニコレ?」とガックリしたのを覚えています。

 ところがしばらく聴いていると、これはこれで良いかも、と感じ方が変わってきました。

 分かりやすい歌はないものの、散歩したり家事ををする時はこうした、アルバム通して一貫性のあるサウンドの90年代東海岸モノの方がしっくりきます。普段聴く音楽の80%くらいは00年代モノですが、たまに箸休め的にこの「illmatic」やトライブの3rd、Wu-Tangの1st、Mobb Deepの「The Infamous」なんかを聴いてリフレッシュしています。いくら好きとは言え同じようものばかり聴いていると飽きてくるので。

 話がだいぶ逸れましたが、この曲に関しては穏やかでメローなトラックなので、例外として最初から好きでした。尚、終盤にはナズのお父さんであるOlu Daraによる哀愁あるトランペットが聴けます。謎なのは、この曲の元ネタであるGap Bandの"Yearning For Your Love"を聴いても、本曲で聴こえるようなシンプルな部分が見当たらず(違う楽器やヴォーカルの音が入ってしまっている)、どうやってこのトラック作ったんだろうと思います。何度聴いてもわかりまへん。


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 トラック・ラップ・映像の全てがパーフェクトです。これぞ究極のHiphopです。

くだらないことですが、改めて映像を見て思ったのですが、アフリカンアメリカンの人たちってパーティーの時よくバレーボールやるんですかね?Ludacrisの"Growing Pains"のPVでもバレーやってたんですけど、なんかほのぼのとしていてカワイイですね。ギャングスタは踊らないけどバレーはやるんですかね?あとBBQの肉がいかにもアメリカってサイズですね。


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