big fan of 2000年代Hiphop

好きな音楽についての思い出や感想等を書いてます。

Various Artists 「The Wash」

 僕はDr Dreが一番好きなプロデューサーなのですが、「一番好き」なんて言いつつも、彼の作品を全て把握しているわけではなく、実際は半分も聴けてないんじゃないか?と思います。これには理由がありまして、1つは僕の音楽やその情報等を消化・吸収する力がとても低く、例えばCDアルバムなら一か月に最大3枚くらいまでしか味わって聴くことができず、それ以上のものを取り込もうと思うと情報処理・咀嚼力のキャパシティーを超えてしまい苦しくなってしまうので、一般的なHiphopファンに比べるとカタツムリのような歩みでHiphopミュージックを楽しんできたのですが、こうした特性もあって流れのはやいHiphopシーンの移ろいにはとてもじゃないけどついていけず、すっかり化石のようなファンになってしまいました。常々思うのが、自分をデジタルオーディオプレイヤーに例えるならば、表示はモノクロで、文字のみでジャケット表記がなく、容量は2GBくらいの初期のモデルで、それに対して一般的なHiphopリスナーはiPhoneのようなもので、それこそCDを取り込む、とかでなくサブスクを利用して華麗にトレンドをチェックしつつ、かつ過去のものにも容易にアクセスできるスマートなスタイルというイメージで、かつてそうしたスタイルに憧れて真似してみたものの、残念ながら大量の音楽や情報の渦に飲み込まれて苦しくなり、音楽を楽しめなくなりそうだったので、諦めてマイペースに楽しむことにしました。

 もう1つは音楽に限らず大好物であるが故に、大事に大事しすぎて却って好きなものほど顕著してしまい、後回しにする癖がありまして、サスガにいつまで経っても自分の本当に好きなものの本丸にたどり着けない自分に嫌気がさしてきまして、これじゃイカン!と思い今回は自分のそうした悪癖を改善すべく、いままで気になっていたものの、手を付けられなかった作品にトライしました。

 前置きが長くなりましたが、そうした並々ならぬ(笑)決意の練習相手となってくれたのは、敬愛するDr DreとSnoopの主演による映画「The Wash」のサウンドトラックであります。こちらの作品は2001年リリースでありまして、時期的には99年のアルバム「2001」が大ヒットを記録したあとで、当時の雑誌の特集やレビューを見るとかなりの期待を受けた作品だったようです。(僕はリアルタイムでは体験しておりませんので。)

 当時の大方の意見としては、やはり「2001」的なサウンドを期待されていたようで、肩透かしを食らった、みたいな感じだったようですが、それでも幅広い曲調・コネクションと高いクオリティーにはチラホラと高評価も見られます。

 僕の感想は、名盤の名高い「2001」と同じかそれ以上に気に入りました。元々色んなアーティストの参加したオムニバスやコンピレーションの類が好きなので、統一感の「2001」に対して、幕の内弁当的な「The Wash」の方が、飽きっぽい自分に合っており、曲もバッチリでした。ある程度自分の中で消化できたと思えるくらい聴き込んだ上で、特に気に入った曲をいつの機会かピックアップしてみようと思います。今回は1曲だけ、ゴールデンコンビによる、アルバムの幕開け曲をどうぞ。


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アルバムの一発目は映画の主演であるドレとスヌープによるピコピコ、ビヨビヨ、ブヨブヨした人懐っこいビートのウエッサイチューン。トラックのみならず(おそらく)フックも担ったJelly Rollの、猥雑でハッチャけたヴォーカルが唯一無二の味を出しています。

 個人的にはJelly RollとDenaun PorterとJazze PhaとPimp Cはトラックはもちろんその歌にも味わいがあって好きです。ファレル・ウィリアムスのヴォーカルが「ニョロ歌」なんて言われることがありますが、彼らもその仲間だと思います。ただファレルは爽やかなニョロですが、Jelly Rollは野性味あふれる感じでエネルギッシュです。