big fan of 2000年代Hiphop

持っているCDと雑誌を管理するための記録ブログです。

 Lil Flipって他のH-Townのラッパーとはちょっと異なったプロデューサーを起用するので、アルバムに色んなタイプの曲があって好きです。インタビューによれば毎回新しい人に機会を与えたいと言っており、フックアップ精神も豊富です。また、他のH-Townラッパーとプロデューサーの初顔合わせの組み合わせに関して、Lil Flip経由でつながりが出来たように思われることがあります。だから僕はLil FlipってH-Townと他地域の架け橋的な存在だと考えています。そんな彼のチャレンジ精神と広い視野と温故知新的なマインドをストレートに感じられるのが「I Need Mine」収録の"Real Hiphop"です。


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 2006年のシーンにおいて重要なキーワード・トピックは多々ありますが、"Hiphop Is Dead"というワードは東海岸から多く挙げられたワードですが、その原因の一つに新たな世代による過去へのリスペクトの欠如が挙げられます。つまり、自らの栄華を誇るばかりで、その基になったルーツ・文化に対する敬意が少なかったが故に諍いが生まれたのだと思います。

 この曲からはLil FlipがHIphopにどっぷり浸かった、いわゆる"Hiphopヘッズ"である様子が見て取れますが、こうした態度を他の新しい世代がもう少し表していれば新旧世代間の対立も生まれなかったのでは?と考えています。ただ、そうは言いつつも、サウンドは時代によってだいぶ異なるので、自分の好きな時代以外を認めるのはたやすいことではないことは痛い程分かります。僕自身も今現在のHiphopに対してサウンドの面で好みでないので、昔はよかったなぁ~なんて思いますが、それはその時代が自分の好みとマッチしていただけで、今現在のHiphopが好きな感性の人からしたら「なに言ってんだよ、今もカッケーよ。」と言われてしまうでしょう。大体、昔も今もどちらもカッコいいと思えるに越したことはないので、減点主義でなく、加点主義で、自分の好きなものを増やせればと思います。


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 こちらはサラーム・レミのプロデュースで、珍しい組み合わせです。弾力のあるバウンシーなトラックに飄々としたFlipが軽やかにライドした佳曲です。Remix版にはUGKが参加していることもあってJAY-Zと彼らのコラボ曲"Big Pimpin"を想起させます。