big fan of 2000年代Hiphop

好きな音楽に関することを色々と書いてます。

EPMD 「Business As Usual」

 本来は前回記事でお伝えした通り、ノクターナルの曲を紹介する予定だったのですが、前回のThe Game"No More Fun And The Game"のモチーフとなった曲、EPMDの"For My People"を聴いてEPMDに興味を持ったまさにその時、たまたま目に付く所に以前安かったから買って1回くらい聴いてそれっきりご無沙汰だったEPMDの90年12月リリースのアルバム「Business As Usual」があったので、鉄は熱いうちに打て、じゃないですけど、せっかく興味が湧いたので改めて聴いてその感想を今回は書かせていただきます。

 以前1回通して聴いた時はあまりピンと来なかったため、それっきり忘れ去られていた本作ですが、今回は注意して聴いてみたら新たな発見もあったりして、少し勉強になりました。正直に白状しますと、僕はこのブログのタイトルで謳っているように2000年代(細かく言うと98年から2010年くらいまで)のHiphopR&Bが好きなのですが、80、90年代のHiphopは決して嫌いなわけではないのですが、そこまでグッとくるものではなく、あくまで00年代のアーティストや作品の、ルーツや影響源として、より00年代Hiphopの理解を深めるために聴いている感じがあって、それらの時代の音楽を聴いて、純粋に「スゲェ!」みたいに感じることがほとんどないんです。ですが80、90年代の作品はメディア、リスナー、アーティストと、皆が口をそろえて「黄金時代」と呼び、反対に00年代のものは「Pop化した商業主義Hiphop」と言われたりして評価は低く、僕が最も悲しく感じるのが、00年代の雑誌等のインタビューで当のアーティストが「今のHiphopは良くない」というようなことを言っているのを見たときです。僕はそのインタビューを受けているアーティストはもちろん、その人が良くないという(00年代のメインストリーム)Hiphopが何より大好きなので悲しくなります。

 そうした意見の中で、最も僕の心に残っているものは、2006年のbmr誌に載っていた、HOT76のパーソナリティのミス・インフォさんのインタビューにて、「(現在のHiphopの)アルバムの8割は捨て曲だし。きょうび、最初から最後まで面白く聴き通せるアルバムは驚くほど少ない。」とのコメントです。(ここでは00年代シーンに対する失望のようなコメントを抜粋して引用しましたが、記事全体はとても貴重な体験・証言や意見が述べられており要チェック&ナフリスペクトです。)

 僕はこれを見て驚きました。逆に僕は00年代のアルバムは嘘偽りなく、最初から最後まで楽しめますが、80、90年代の作品は嫌いだったり、捨て曲だとは思いませんが、あまりグッと来ず、さらに個々の曲の区別があまりできず、みな似たような曲に感じ、途中で退屈に感じてアルバム1枚通して聴くことができません。これが僕の最もコンプレックに感じるところで、英語が苦手なことよりも、「黄金時代」と言われる時期のHiphopに心を揺さぶられない自分の感性に引け目を感じることがあります。だから18年間もHiphopを聴いているけれど、80、90年代ものに対して驚くほど無知です。そうした背景もあって、非オーセンティックなHiphopファン故にブログのような場で発信することに二の足を踏んでいました。

 まとめると、僕はHiphopミュージック全般が好きなのではなく、ある特定の時代だけ好きな人間なわけです。そんな偏った好みの僕ですが、00年代のHiphopは心の底から好きなので、あくまで自分の好きな範囲のHiphopについて、このブログを通して「好き」をより深めていければと思います。

 急に僕の好みの話をぶっこんでしまってすません。ですがそういった好みの持ち主なので、80、90年代の作品は00年代Hiphopの深い理解のための「お勉強」的なリスニングになってしまうことが多いので、頓珍漢なことを書いたりすることも多々あると思いますが、僕なりの「Hiphop愛」の探求と表現をブログを利用してできればと思います。このブログのスタンスを色々と考えたのですが、心持ちとしては、高校生の頃、安いポケットラジオと粗末な数百円のイヤホンで、Hiphopがたまに流れてきたときの心底嬉しくて楽しかった頃のフレッシュな自分に戻ったつもりで、初心を忘れず、Hiphopと付き合っていきたいです。だからこのブログは僕にとっての「Hiphop」という教科の勉強ノートとして活用しようと思います。知ったことや学んだことはアウトプットするとより知識が定着すると言いますし、人に紹介する、教えるという行為は何より勉強になると読んだことがあるので、そうしたこともやろうと思います。一番の目標は、質は問わずに、とにかく継続することです。

 とまぁいつものように長い決意表明をしましたが、本題であるEPMDについて書かせていただきます。

 EPMDについては、エリック・サーモンというプロデューサーがいる二人組、くらいの知識しかなく、全くのド素人状態で「Business As Usual」を聴きました。以前1回聴いた時は、Fabolousの"Return Of The Hustle"のイントロで使われたストリングスフレーズに反応したくらいで、印象は薄いものでした。今回は何か感じ取れるよう注意して聴いてみました。

 それでは、以下で気になった曲やその感想を書きます


www.youtube.com

この曲を聴いて、はて、どこかで聴いたことがあるぞ、と思ったらデスチャのベストアルバムに入っていた"No ,No, No Part2"でした。デスチャの曲はビヨンセの、ラップのような跳ねた歌がトラックにマッチした、Hiphop寄りのクールなR&Bです。元になったこの曲はフックでのフルート?の音やシャキシャキしたドラムがクールで、ファンクを感じます。デスチャ曲がオリジナルだと思っていたのですが、90年のこの曲は00年代と言われても違和感ないくらいシャキッと、クリアーな鳴りで、気に入りました。

 


www.youtube.com

それまでのクールな様子から一転して、緑の眩しい壮大な山々&ブランコの転調が良いアクセントで好きです(笑)。

 


www.youtube.com

 定期的に鳴らされる「キラリン☆」というマジカルなウワモノにキュンとするも、全体としては男らしいベースラインとキレの良いスクラッチがリードする首振りチューン。ちなみに僕のノリ方は頭を振るヘッドバンギンというより、ニワトリの動き?みたいなアゴを突き出すタイプのリズムの取り方です。

 


www.youtube.com

 コロコロとリズミカルなピアノループと、フックのスクラッチがともに小気味いい、タイトルとおりのファンキーチューン。

 以上がアルバムの中で気に入った曲なのですが、blast編集部員の小林昭彦氏によるライナーノーツには「ハッキリいってこのアルバムには、ファースト、セカンドなんかよりも断然"毒素"が強いから、取り扱いには注意だぜ!」って書いてあるのですが、僕の気に入った曲がたまたまそうだったのか、私的な感触はキュートなとっつきやすいファンキーHiphopでした。また縁があれば他のEPMDのアルバムやエリックサーモンのソロにチャレンジしたいと思います。

 次回は僕の持っている、知っているEPMD関連曲を紹介しようと思います。正直、紹介するやつ以外は知らない、というくらい超ビギナーですが、ブログのネタ稼ぎとして無理矢理ですがEPMD話を続けます。

f:id:shouwa64:20220204210317j:plain

 今回取り上げたEPMDの90年12月リリースのアルバム「Business As Usual」です。これはLPではなく紙ジャケCDです。