big fan of 2000年代Hiphop

持っているCDと雑誌を管理するための記録ブログです。

これからは好き勝手に書いていきます。

 いちいちタイトルやらテーマやら考えてたら何も書けない!ということに気づきました。これからは好き勝手に、意味不明上等!で「何かを出す」ということに重きを置くスタイルにします。

 UGKの2枚組アルバム「Underground Kingz」の国内盤ライナーノーツと対訳を読みました。とても有益な情報が満載でした。ライナーを書いたのは僕の好きな出嶌孝次さん。Pimp Cは2002年初頭から刑務所に収監されて2005年12月に仮釈放となり出所ということで、約4年服役していたのですね。元々は8年の実刑判決です。こういうのは普通に勤めていれば早く出れるものなのでしょうか?それとも彼の日頃の行いが良かったため期間が縮小されたのでしょうか。ただ、「保護観察期間を残しての出所」とあったので、完全な「Free」(Pimpalationに同名曲がありましたね)ではないのでしょう。確か出所してからの初MV出演はT.I.の"Front Back"で、この曲は当初Pimp C無しのBun Bのみ参加だったのですが、アルバム発売までに間に合ったため改めてPimp参加が叶いました。T.I.としてはリメイクにあたり両者を揃えて迎えることが出来て嬉しかったでしょう。

 ちなみにBun Bのみ参加版はアルバム発売前にリークしてしまったものをT.I.自ら「The Leak」というMixtapeで出したものに収録されており、そちらは3バース目をT.I.とBun Bがリズミカルに分け合う形をとっておりこれはこれでカッコいいです。好きなパートはBun Bによる「テキサスのやつはキャディに乗って、ジョージアのやつはシェビーに乗る。」ってところです。車に詳しくないのでアレですが、好まれるブランドが違うということですね。ただ、「キャディ」の部分が「キャンディー」にも聞こえるので、そうだとしたらテキサスは車種よりも塗装重視!ってことですかね。


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 日米のメディアではお勤め中に出たソロアルバム「The Sweet James Jones Stories」を、「寄せ集めのコンピレーション」等と形容していて、評価が高くないのですが、僕はあれが大好きで、出所後の2006年に出た2ndソロ「Pimpalation」よりもお気に入りです。緩いビートにリラックスしたLil Flip、Pimp Cの裏声フックが映える"Comin up"、Z-ROのフックとTwistaのラップが凄まじい"I'sha Playa"、狂おしい"My Angel"、妖しいビートに絡みつくDevinがクセになる"Everytime"なんかがぱっと思いつきますが、ほぼ全曲好きです。あんなにいい曲づくめのアルバムをどうやって本人が檻の中にいるのに作ることが出来たのか謎です。入所する前に作られていたものに手を加えたのだとしたらPimp Cの創作意欲はすごいですね。あまり雄弁に語るタイプでない感じなので、正規アルバムが出ない間は音沙汰がなく目立たないですが、その間にひたすら音楽を作っているなんてカッコイイ。だからこそ死後に何枚もアルバムを出すことが出来たんでしょう。

 Pimp Cのことがもっと知りたいので、読めませんが洋書ですがOzone Magazineの編集長が書いたPimp Cについての本を買おうかなと思います。

 地理的な理由からか、UGKはポートアーサーから近いルイジアナ州バトンルージュの人と音楽を作ることが多いです。ラッパーのLil BoosieとWebbieやプロデューサーではBelowといったところです。また、「Underground Kingz」には著名プロデューサーが沢山参加していますが、地元の駆け出し的な面子も参加しています。おそらく彼は地に足の着いたタイプで、だからこそJAY-Zに共演も持ち掛けられたときに1度は「UGKの音楽性にそぐわない。」という理由で断っているという話も納得できます。

 対訳を読んでCandyという単語が何を意味するか初めて知りました。色々意味があって、Bling Blingな宝石類、キャンディのように鮮やかな塗装を施した車やらで、H-TownのHiphopカルチャーには欠かせない重要ワードですね。あとは綺麗な女性も「Eye Candy」なんて言いますね。

 今までBun Bによる"Candy"は曲調の哀愁感からおセンチな曲だと思っていたのですが、対訳読んで内容が「自分の車自慢」の曲でびっくりしました。とても自慢してるようなフロウには感じないっす。

 

Busta Rhymes 「The Big Bang」未収録曲

 よく「無人島に持っていく10枚」みたいな企画がありますが、自分ならどうする?ってことでマイオールタイムフェイバリットを挙げてみたところ、真っ先に挙がったのがBustaの「The Big Bang」でした。他の作品はUGK「Underground Kingz」、Young Jeezy「The Inspiration」、Z-RO「The Life Of Joseph MacVey」、「Let The Truth Be Told」、Do Or Die「D.O.D」、R.Kelly「TP3 Relorded」、Fingazz「The Classic For The OG’s」、Kanye West「Late Registration」の"We Can Make It Better"が収録されている日本盤、The Game「The Documentary」、「The Doctors Adovocate」といったところで、次点でJAY-Zの「Kingdome Come」やSnoop Dogg「Tha BlueCarpet Treatment」、Lil Flip「I Need Mine」の2006年に日本先行で発売された1枚組のやつ、T.I.「King」、Young Buck「Buck The World」といったところです。

 その10傑の中でも1位は「The Big Bang」で、ここで聴かれるDreによるトラックが僕にとって究極の音楽です。

 そんな、マイベストアルバムである本作には収録が見送られた曲もカッコいいので紹介します。


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 シングルとして発表された本曲はなぜ収録されなかったのかわかりませんが、Dreによるオシャレながらも重く渋いトラックがカッコよく、そこに乗るバスタとODBのエネルギッシュなラップもバッチリです。


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 アルバム収録曲に匹敵する出来ですが(事実、12inchとしてリリースされている)、おそらくNas客演曲がダブるのを避けて外されたのでしょう。Hi-Tekによるうめき声的なコーラス使いの唯一無二のダークさが良いです。

Skyy 「Greatest Hits 」

 先日購入したSkyyのベストアルバムを最近聴いています。Skyyを知ったキッカケはPoppinダンスのバトル動画で使用されていたことで、それに加えてBLASTのサルソウル特集を読んで興味を持っていたところ、この程中古CDを見つけたのでトライしました。

 "Here's To You"と"Call Me"は知っていて好きだったのですが、それ以外の曲もスロウやディスコファンク系で良い曲があり嬉しい出会いとなりました。 

 中でも"Let's Celebrate"は、いかにも「ファンキー!」という曲よりも切なげな、憂いを帯びたスロウファンク・ディスコが好きな自分にはツボで、アルバム中で最もリピートしています。


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 今回アルバムを聴いていて感じたのは、👆のサムネイルでの服装からも感じ取れますが、良い意味での強い80年代の雰囲気です。

 このベストアルバムは79年から86年までの彼ら彼女らの曲を収めたもので、それに対して89年生まれで80年代を経験していない私ですが、このアルバムを聴いている最中に何度も頭の中にテレビや雑誌でしか見たことのない80年代の光景が浮かんできて、とてもノスタルジックになりました。おそらく前情報無しで聴いてもその時代が浮かんでくるだろうと思える程彼らの曲は時代感が強いです。

 最近知って好きになった言葉なのですが、「歌は世につれ、世は歌につれ。」をまさに表した、80年代の空気を追体験させてくれるグループであると思いました。

 


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 上記のダンスバトルで使われているように、Skyyの音楽は聴くと踊りたくなる魅力があります。