big fan of 2000年代Hiphop

持っているCDと雑誌を管理するための記録ブログです。

Twista "Hope"

 2005年1月にリリースされた、映画「Coach Cater」のサントラに収められた本曲は、元々はTwistaの2004年作「Kamikaze」にてCee-Lo客演のものが初出でしたが、こちらの再録版は歌がFaith Evansに替わり、ちびっ子によるコーラスを無くしたもので、Kamikaze版ではレトロな印象を受けましたがこちらのヴァージョンはFaithのパワフルな声によって垢抜けた感があります。Proは「Kamikaze」や次作「The Day After」にて大いに活躍したToxicで、その2作での仕事を聴く限りではメロウもストロング系もこなせる器用なProです。

 本曲は青春映画の主題歌にぴったりな穏やかで前向きなものですが、楽曲の出来もさることながらPVもとても良く、映画の登場人物達を取り巻く環境や彼らの抱える悩みが短いながらもよく表現されていて、当時のアメリカ社会において青年が直面する困難がリアリティを伴って僕の心に残りました。特にファッション面でHipHopカルチャーの一部と言えるTatooについて、いかに彼らが意味を伴ったものを刻んでいるのかが伝わりました。

 尚、このサントラはCapitolというレーベルから出されたものですが、それゆえ楽曲の多くは当時Capitolに属していたアーティストによるもの(その筆頭が今回取り上げたFaith版のHope)ですが、ご丁寧にCapitol組の楽曲クレジットにはリリース予定が記してあるのですが、その中でもAk'Sent、元デスチャのLetoya、Red Cafeの三人はアルバムがComing Soonとあるのですが、実際はAk'SentとLetoyaはそれぞれ06年6月と7月と一年以上を要し、Red Cafeに至っては結局Capitolではアルバムリリースに至らずと残念な結果になりました。このことからアルバムリリースするってことは大変なんだなぁと思いました。