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Play-N-Skillz"Are You Still Alone"

 Play-N-Skillzはラテン系のJuan(兄)とOscar(弟)のSalinas兄弟によるプロデューサーデュオで、メインストリームシーンにはLil Flipの2004年作アルバム「U Gotta Feel Me」において"Dem Boyz"等数曲を手掛けたことで注目を浴びました。そんな彼らがプロデューサー兼ラッパーとして2005年に発表したアルバムが「The Process」であり、内容としてはサウスフレイバーの曲に加えて大ネタを使った耳なじみの良いポップなものまでバラエティに富んでおり、彼ら自身のラップも含めて彼らの持つ色々な面を知ることができます。

 今回紹介する曲は大ネタ・ポップサイドにあたるもので、Dramaticsの77年のスロウバラード"Ocean Of Thoughts And Dreams"のギターフレーズを早回ししてループさせたシンプルなものです。

 正直、ここで聴かれるPlay-N Skillzの2人のラップに際立った特徴は無く、特筆すべきことはありませんが、早回しして原曲よりも切なさを増したトラックにHookを担当するラテン系のFrankie Jの甘酸っぱさと青さを感じさせる爽やかな歌声がマッチして、名バラードである原曲の使用に恥じない佳曲に仕上がっています。

 ラテン系の人はアフリカ系の人に比べて、濃厚でDeepな歌声は中々出せませんが、彼らには独特の「青さ」を感じさせる歌声という特質があるので、曲調によってはアフリカ系の人よりもDopenessを感じさせることがしばしばありますが、本曲はその好例だと思います。